架線観察をしながら福井へ【交流電化の負き電線と吸上変圧器】




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敦賀からは北陸本線でさらに北上して福井を目指します。
この先には直流化によって移設されたデッドセクションなど
ありますが、国鉄型が往来していた頃に比べると
面白みが欠けるような気がします。


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敦賀→福井

521系

しらさぎ3号が出発してすぐに福井行きが入線。
前面は227系などと同じものです。
225系もこの顔になって出てきたので、
今後の西日本のスタンダードフェイスになって
いくのでしょう。

IMG_1156

敦賀を出るとすぐにエアセクションに入ります。
エアセクションからはき電吊架(ハイパー架線)
となりデッドセクションまで続きます。

 

北陸トンネル手前にあるデッドセクションは

  • 直流側がき電吊架(ハイパー架線)
  • 交流側がシンプルカテナリー

で構成されています。

 

デッドセクションを移設したという事例は最近では
ほとんど無いためレアなものと言っても良いでしょう。
つくばエクスプレス(TX)のデッドセクションも
き電吊架とシンプルの組み合わせですが、
直流側がJR東日本初期のインテグレート(ダブルメッセンジャー)
なので若干違います。

敦賀 デッドセクション

敦賀 デッドセクション

デッドセクションを通過します。
最近の車両は補助電源が強化されているので
通過時でも車内消灯はなし。
ここを通過する特急車両の片方のライトが消灯される
片目消灯というものが見られるそうです。
見たいのですが場所が場所だけにアクセスしにくい。

武生駅

武生駅 521系

武生駅に到着。
ここで特急サンダーバード13号の通過待ちをします。
約10分停車。

武生駅 南越駅

北陸新幹線延伸時には南越駅が中間駅として
設置されるようです。
場所は武生ICのすぐ近くとのこと。
ここからは遠いですね。

交流電化にき電線はあるのか?

IMG_1163

交流区間に来ることは滅多にありませんので
いろいろ見ておきます。
以前から疑問だった交流電化にき電線は必要なのか
に結論を出すことをも目的の一つでした。

DSC04485

き電線は直流1500Vのように低い電圧でも遠くに電気を
送れるように電車線(パンタと接する電線)とは別に
太い電線を設置します。

 

しかし、交流の場合は20000Vという直流より13倍強い
圧力で押し出すためき電線のようなバイパス線を
作らなくても勢いで押し切れるわけです。
き電線は変電所から電車線への電気供給に必要になりますが
直流同様に線路沿いに設置する必要はないと考えていました。

交流電化 負き電線

では、赤丸で囲ったそれらしいものはなにか?
これは負き電線と呼ばれるものだそうです。

 

電気はモーターなどで消費されたあとマイナス電気
となって変電所に戻ります。
線路は変電所と接続されており
変電所→電車線→車両→線路→変電所
という回路を構成しています。

 

交流の場合は線路を伝って変電所に電気を戻すと
地中に埋まっている他の電線(電話線など)
に干渉してトラブルを起こす可能性が指摘されている
ため負き電線をもうけて変電所に送り返す構造です。

交流電化では前にも紹介したように碍子(絶縁体)が
3~4段重ねになっています。
しかし、赤丸の部分に見える碍子は1段
これで交流20000Vに対応できるはずがありません。
交流電化において沿線にき電線を設置しないというのは
おそらく正しいといえるでしょう。
※他を見てないのでまだ断定しません。


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負き電線

武生駅の跨線橋下に固定されているのも負き電線
ということになります。
ちなみにもしここに交流20000Vを流したら碍子は耐えられず
感電の危険性が出てきます。

鯖江駅中線のダブルイヤー

IMG_1167

鯖江駅。
鯖江駅は2面3線構造の駅です。
国鉄時代によく作られた両サイドを本線として
中線を上下の退避列車が活用する配線となっています。

 

架線は高速で通過する場合は摩耗はほとんどない
そうですが駅付近は低速となるので摩耗が激しくなるとのことです。
停車したときにパンタが接している付近が特に摩耗
するそうで部分的な補修をすることがあります。
(現場では船と呼ばれているとのこと)

 

これ自体は珍しくないそうですが、
ここにハンガーを設置することは滅多にしないとのこと。
ハンガーを設置する場合は片側だけ吊架するのが
一般的だそうですが、

WS000457

鯖江駅にあるのは両方とも吊架しているのです。
ダブルイヤーです。

架線 イヤー

もちろん吊架するハンガーイヤーはハンガー1個に
イヤーが1個をセットにしています。
当然ハンガー1個にイヤー2個のダブルイヤー型は
特注品となるので中小規模な鉄道事業者ではコスト面から
まず採用されないものだそうです。
巨大組織JR西日本だからできることなのかもしれません。

福井鉄道では片方だけでした。

北鯖江駅にある吸上変圧器

北鯖江駅 吸上変圧器

北鯖江駅になるこの設備。
吸上変圧器というそうです。
構造についてはよく分かりません。

 

電車では消費された電気がマイナスとなって線路に流れる
構造は直流も交流も同じです。
マイナス電気は保安装置の作動する信号としても使われるため
ゼロにすることはできません。
しかし、短距離での使用なら問題ないとのこと。

 

吸上変圧器だいたい5km単位で設置されているそうです。
5kmの範囲内に限定してマイナス電気を流して、
その範囲を超えたらすべて負き電線に戻すということを
しているみたいです。

WS000458

接近して見てみると地中から黒いコードが上に向かって
伸びていることが確認できます。

吸上変圧器

地中からのびたケーブル(赤線)をたどっていくと
負き電線と接続しているように見えます。
また、回路を構成しないといけないので電車線とも
接続されていますね。

 

交流電化にはBTき電とATき電の2種類があるとのこと。
吸上変圧器や負き電線があるタイプはBTき電と呼ばれるそうです。
BTとは吸上変圧器(Booster Transformer)の略称。

↑BTき電は渡り線が独特。

 

ATき電の場合は吸上変圧器とは別の単巻変圧器(Auto Transformer)
を使ったき電方式で直流き電と同じようにき電線を設置しているようです。
こちらは難しいので理解できていません。

福井駅に到着

福井駅

とあれこれ見ながら福井駅に到着しました。

→2016年03月27日の全行程はこちらへ



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