京急富岡駅で合成シンプルカテナリーを観察




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横浜から京急に乗り京急富岡まできました。
ここでは架線の観察をします。
西日本圏では採用事例が無いと思われる
合成シンプルカテナリーが見られるからです。
合成素子は京急本線では多用されているので京急富岡で
なくても良いのですが通過列車が多いということで来ました。


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京急富岡 合成素子シンプルカテナリー

京急富岡駅に降り立ち真っ先に空を見上げます。
電車線のすぐ上に円柱の物体がついてるのが確認できるでしょう。

京急富岡 合成素子シンプルカテナリー

拡大画像。
これが合成素子です。

 

合成素子というのは手元の資料によるとコイルバネと
空気ダンバーによって構成されたもののようです。
バネはハンガー側に取り付けられており、
電車側は空気によるスペースとなっているとのこと。
空気とバネを合成しているから合成素子みたいです。

 

パンタグラフは常に上方向の力を架線にかけています。
架線も吊架しているものですから下に向かう力も
存在しているのですね。
特に吊架部分である支持点は下に向かう力が強く
パンタグラフが上に持ち上げようとする力を邪魔しますから
離線しやくすなります。

 

2個のボールを両サイドから転がすとぶつかったときに
離反するのと同じで、
2つの力が反対方向に向かうようになり離線につながります。

 

架線は離線を防ぐことが最重要課題です。
断線対策も必要ですが、安定的な電気の供給を脅かす
離線は何が何でも防ぐ必要があります。

京急富岡 合成素子シンプルカテナリー

離線が起こりやすい場所が支持点なのです。
支持点は上に向かう力を押し返しますからね。

京急富岡 合成素子シンプルカテナリー

画像を見ての通りですが合成素子があるのは
架線柱から2本先のハンガーまで。
これは支持点が離線しやすいため対策が施されている
とみるべきでしょう。

 

このように言うと他の合成素子を採用していない鉄道は
どうなっているかという話になりますよね。
1つの解決策は関西私鉄でよく見られるコンパウンドカテナリー方式です。

阪急京都本線 コンパウンドカテナリー

コンパウンドカテナリーは吊架線が2本であり、
衝撃吸収に優れた構造になっています。
間に補助吊架線が入るので2段階で高さ調節ができ
水平性を保てるほかより高い衝撃吸収もできます。

 

もうひとつはJRや高速運転を実施している私鉄が
採用しているヘビーシンプルカテナリー方式です。
こちらは電車線の太さを太くすることで重量を上げて
安定される方式です。
電車線の太さを増やせば強く引っ張る力にも耐えられる
ようになります。

 

例えは良くないかもしれませんが、
長縄の縄は回していないときは触っても痛くありませんが、
これが回りはじめると触ると痛いでしょう。
縄が張った状態は押し返す力が強いのです。
架線に当てはめると、パンタグラフが押し上げる力を架線が
打ち消して追従性が高まることになります。

京急富岡 合成素子シンプルカテナリー


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架線柱と架線柱の間を径間というそうです。
ヘビーシンプルカテナリーの場合は支持点と径間の
押し返す力の差が縮まりパンタグラフの衝動も安定します。

 

ここは鉄道事業者によって考え方が違うところなのでしょう。
ヘビーシンプルカテナリーを採用しているところは
上下振動を限りなく抑えるという考え方。
合成素子を採用しているところはパンタが架線を押し上げる前提で、
それをいかに吸収するかという考え方。

 

事前調査はしていたつもりでしたが
西武鉄道や小田急電鉄(?)が合成素子を採用しているとは
予想外でした。
関西私鉄ではコンパウンドカテナリーを採用する事例が多いですが
関東私鉄では合成素子の採用事例が多いように見えます。
(小田急電鉄については次回調査対象)

 

西武と京急は資本提携がありそうですが、
京急と小田急はかつて存在した大東急に含まれます。
歴史的背景を探すと合成素子を採用している事業者は
他にもあるかもしれません。

京急富岡 合成素子シンプルカテナリー

京急富岡駅で他の部分も観察してみます。
ホーム上からき電分線が確認できる場所がありました。
京急独特かなと感じるのが、
電車繊維供給する前に吊架線に落としているのですね。

 

吊架線にコネクタを接続して電車線へと電気を
供給しています。
山科駅 架線 シンプルカテナリー

これはJR山科駅の配線。
吊架線も金属ですから電線です。
跨線橋などの設備が付近にあると吊架線の電気を電車線に
戻すためにこのようなことをするのですが、
京急の場合は吊架線も補助き電線のような扱いをしています。

京急富岡 合成素子シンプルカテナリー

あと、コネクタの向きが違いますね。
列車の進行方向に向かってコネクタが伸びています。
なぜこのようにしていのかはわかりません。

京急富岡 合成素子シンプルカテナリー

前後しますが、
京急のシンプルカテナリーは電車線の上にワイヤーが
乗っかっています。

20150901-6

西武にはワイヤーがありません。
合成シンプルカテナリーではワイヤーを挟むのが普通なのかなと
感じたのですが、そうでもないようです。
挟めそうなスペースはあるのですが。
こういう違いを探すのも面白いですね。

 

京急富岡駅で観察したのはこれくらいでしょうか。
合成シンプルカテナリーはなかなか見る機会がないので
珍しいものを見せてもらったというところです。

 

なぜ京急富岡駅を選んだかという話がまだでした。

WS000002

京急富岡駅は普通列車のみの停車駅です。
昼間は10分間隔で快特とエアポート急行が通過するので
通過動画が撮影しやすいため。

 

ニコニコ動画に↑と同じような動画がアップされています。
それをみて「これだ!」と思いマネしました。
実際に動いているところを見ると感動しますね。

→2015年08月24日の全行程はこちらへ



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