下北沢駅の剛体架線エアジョイントと成城学園前の特殊コンパウンドカテナリー




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下北沢から小田急に乗り換えます。
今回の目的は小田急の架線観察です。
すでに全線乗車済みであるので駅奪取やるくらいしか
乗る理由はいまのところないのですが、
特有の架線吊架もあるみたいなので観察することにしました。


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下北沢駅は現在複々線に向けた地下化が進められています。
すでに本線は地下に潜っていますが、
緩行線部分が開通しておらず共用です。
まずは下北沢駅の工事状況を見ておきます。

 

京王井の頭線は2階部分にホームがあり改札は1階です。
井の頭線の吉祥寺方向には踏切があるので高架駅らしくないのですが
改札は1階にあるので高架駅になります。

下北沢駅

階段を降りると小田急のホームへ向かう階段が下へ続きます。

下北沢駅

階段を降りると緩行線のホームに出ます。
工事はされておらずこのように線路ができる表示がありましたた。
小田急の各駅停車は8両編成を中心に運行していますが、
将来的に10両化を見込んでいるようです。
緩行線を10両固定の4000形が走る日も近いかもしれません。

下北沢駅

下北沢駅の完成後の姿の模型が展示されていました。
地下2階は緩行線、3階は急行線となります。

 

急行線が深い位置を通過するのは他の緩行線は世田谷代田、東北沢の
2駅も地下化されることに関係しているのでしょう。
また、乗客を混雑緩和のため各駅停車への誘導する意味もありそうです。

下北沢駅

さらに階段を降りて行くとホームにたどり着きます。
下北沢の駅は京王井の頭線と小田急の共用です。
しかし、中間階札がないのでそのまま乗り換えることになります。

 

これは井の頭線がもともと小田急系であったことに由来するようです。
井の頭線が小田急と同じ1067mmの軌間を採用しているのも
そこに理由があるみたいですね。

剛体架線 エアジョイント

下北沢駅では剛体架線同士のエアジョイントがあります。
今回見に来たものの一つです。
剛体架線同士の切り替えを見る機会はなかなか無いように思えます。
珍しいものと言えるのではないでしょうか。

架線 コネクタ

もう少し接近してみるとジョイント部分にはコネクタを確認できます。
エアジョイントですね。
コネクタがなければエアセクションになります。

剛体架線のメリットは近鉄の新青山トンネルのところでも触れていますが、
圧倒的な断線防止になるということです。
架線断線が断線するとどうなるかは先日の根岸線の事故を見れば
一目瞭然でしょう。


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あれが地下で起きたらどうなるでしょうか。
地下区間ではトンネル火災の原因になる架線溶断をなんとしても
防がなくてはいけません。
剛体架線は構造上断線リスクがほぼありません。
地下区間では最適な吊架方式なのです。

 

ただし、デメリットがあり高速運転に向きません。
理由は架線はパンタグラフが押し上げる力を吸収するため
弾性を持たせていますが、
剛体架線は完全に固定されているので弾性がありません。

 

そうなると振動によってパンタグラフと架線が離線して
電気供給に支障が出ます。
そのデメリットを解消しているのが新青山トンネルの
き電吊架剛体コンパウンドカテナリーです。

 

下北沢駅付近は列車本数も多く速度があまり出せない印象です。
そのような理由から剛体架線を採用しているのでしょう。

成城学園前 セミコンパウンドカテナリー

下北沢駅から西方向に進み成城学園前に行きます。
ここもおもしろい吊架方式を採用していますね。
(これは名古屋でも見られるタイプです)

成城学園前 セミコンパウンドカテナリー

成城学園前 セミコンパウンドカテナリー

成城学園前駅も地下構造の駅ですが、
こちらは先程の下北沢と違い剛体架線ではありません。
こちらは吊架線が縦2本のコンパウンドカテナリーと同じ構造
をしている方式です。
セミコンパウンドカテナリーとも言われているようですね。

 

コンパウンドカテナリーは吊架線と補助吊架線はドロッパー
補助吊架線と電車線はハンガーで吊架しますが、
このタイプは特殊でハンガーがなく直接イヤーで吊架されています。

 

こうすることで縦の間隔を狭くすることができトンネル断面を
狭くすることができます。
しかし、衝撃吸収の面からすると弾性はゼロですから
シンプルカテナリーとたいして変わりません。

 

ただし、イヤーの数を増やすことで断線時の架線落下を
抑えることができるため地下区間ではよく見る吊架方式です。

 

これを成城学園前駅で当てはめると意図不明です。
吊架線が電車線を吊るハンガーはハンガー間隔というものがあり
一般的に5mとなっています。

 

セミコンパウンドカテナリーはこれよりも短い2.5mくらいで
イヤーを設置するはずですが成城学園前は5m間隔のようでした。

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ハンガーの間にはイヤーは1個だけです。

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名古屋鉄道名古屋本線の名鉄名古屋駅地下区間と
その前後にも同じセミコンパウンドカテナリーがあります。
こちらはハンガー間に2個のイヤーがあり断線対策を
施していることがわかります。

 

成城学園前駅ではなぜ採用したのかはわからないですね。

 

セミコンパウンドカテナリーは吊架線がき電線を兼任する
き電吊架式でもあります。
き電線と吊架線をひとまとめにしたかったとか
そのような理由なのかもしれません。

架線 イヤー

イヤーの拡大図。
左がバーハンガーのイヤー、右がDハンガーのイヤー。
Dハンガーの方はイヤーと一体化しているので
ハンガーイヤーになります。

→2015年08月24日の全行程はこちらへ



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